肺炎球菌は高齢者におけるワクチン予防接種が確立されています。それに対してRSウイルスは幼児の風邪の原因としてよく知られていますが、高齢者でも発生します。高齢者は、感染が重症化しやすく、脱水症状や呼吸困難などに陥ることもあります。日本では高齢者の年間およそ6万3千人の入院と4千人程度の死亡につながるとの推計もあります。しかし、イギリスの製薬会社が開発したRSウイルスワクチンが、60歳以上を対象として日本で初めて製造販売承認を取得しました。このワクチンは、RSウイルスによる感染症の予防を目的としています。ただし、RSウイルス感染症には特効薬はありません。治療は基本的には対症療法となります。感染予防対策を徹底することが重要です。
コメント